日照時間と降雨量をグラフにしてみました。

例年では7月20日前後には梅雨が明けるのですが、7月26日現在になっても長野県ではぐずついた天気が続いています。ぶどうには出来るだけのことをしていますが、例年に比べ日照時間は少なく降水量も多そうです。どれほど過去と違いがあるのか、調べておけば今後の参考になるだろうと思ったので、気象データをグラフ化してみます。

気象データの取得とグラフ化

気象データは気象庁の過去の気象データを利用します。長野県須坂市のデータはないので、最寄りの長野市のデータを利用ます。 取得したデータの処理はGoogle Colab上で行います。データの処理はPythonのpandasライブラリを利用します。グラフ出力は、matplotlib を利用します。

実際のGoogle Colab ファイルはこちらです。 自分で気象庁のデータを取得してアップロードしなくてはいけませんが、その他の準備は不要で利用できます。

日照時間について

2017年から2020年までの4年間のデータを表示しています。5月1日から昨日までを表示していますが、2017年、2018年は7月に入ってから日照時間がぐっと増えているのがわかりますが、2019年は今年と似ているように見えます。

そこで、月別の日照時間を比べてみることしました。同じく2017年から2020年です。今年の日照時間は6月までは過去とそれほど違いがないように見えます。7月は2020年のみ24日までの合計を比較しているので少ないのは当たり前ですが、極端に少ないですね。

降水量について

今年の7月の日照時間が短いのは、雨が多いからのようです。7月の降水量が多いのがこのグラフでも見て取れます。

月別で見てみると、2017年のほうがまだ多ようです。

自分でデータを処理してグラフにしてみると、それぞれの年の天気がまったく違うことがよく分かりました。私が就農した2017年からの比較をしていますが、気象庁には過去のデータも膨大な量があるようです。天候に恵まれた年でもあまり恵まれない年でも、いつも美味しいぶどうを作れるように、気象データを活用できるといいですね!

Github はこちら

写真で観るぶどう畑の1年間の風景です。

日々そのときどきの畑やぶどうの様子を撮影してSNSで投稿しても、ぶどうができる様子ってわかりにくいなと思い、去年1年間、畑の様子をおおまかに定点観測してみました。時間の流れとともに、ぶどうがどうやってできるのか写真とともに観ていきたいです。

発芽から

発芽したときはぶどうの芽も弱々しく、しっかりした枝になるのか心配になります。その心配をよそに強い枝になるのがぶどうの生理のようです。

2019/05/15
2019/05/23
2019/05/29

誘引から袋掛けまで

ぶどうの枝をそのままにしておくと房に栄養がいきにくいということで、枝を誘引して更に先端をつまんで切ってあげます。1つの枝に1つの房がつきます。1つの枝には葉が30枚ほどつくことになり、30枚の葉で1つの房に栄養を送ります。

最後の写真では、ぶどうに袋がかかってます。

2019/06/13
2019/06/25
2019/07/04
2019/07/16

収穫後

落葉してから、伸びた枝を短く切り戻します。写真は本せん定前の荒せん定の写真です。これだと芽は5芽くらい残ってますかね。本せん定で、もう少し切ることで畑が去年と同じ形になります。

2019/12/24

というようにぶどう畑の1年間は過ぎて行きます。

少し細かい説明をすると、これらの写真は巨峰の樹にシャインマスカットを休眠枝で高接ぎした短梢仕立ての1年目の畑の写真になります。ですので、少し樹勢が弱く着房数も少ないかもしれません。

しばらく雨がないときは灌水をしています

ぶどうは他の樹と比べて、水が少なくても育つと言われていますが、雨が少ないときには灌水が必要です。
ひとつぶ堂の畑に行われる灌水は二種類です。

設備による灌水

ありがたいことに須坂市では灌水設備が備わっていて、晴れの日が続いたときにはスプリンクラーのように、畑の上から水が撒かれます。地区によって番号が割り振られていて、1つの番号に対して灌水は2時間続きます。

ですので、急ぎの仕事があった場合はずぶ濡れになってもやるしかなくなってしまうので、灌水の予定はしっかり確認しておきたいところです。予定は農道の主要箇所に看板で貼り出されるので、畑へ向かうついでに見れるコースを走る必要があります。

農機具による灌水

設備による灌水に加えて灌水をしたい場合は、スピードスプレイヤー(SS)という防除用の農機具を使って灌水をしています。ひとつぶ堂のSSは一度に600リットルの水を運ぶことができます。用水路から水を吸い上げて、畑に移動してぶどうの木に水をあげます。

計算すると、60リットルの水を半径2mの範囲にあげると、降水量で5mmほどになります。今年もすでに何度も水をあげていますが、効果がすぐ見えるわけではないのが農業の難しいところですね。

灌水の効果

効果は時期にもよって異なりますが、発芽を促進したり、枝の伸長を促したり、粒の肥大を促進したりします。これからの梅雨の時期は灌水をする頻度は下がると思いますが、梅雨が明けて収穫までの間の灌水の有無でぶどうの粒の大きさにも影響してきます。
樹の様子を見ながら適期に灌水し、良いぶどうを作りたいですね。

2020年に栽培している品種をご紹介します

ご無沙汰しています。

今年はいつにも増して大変な年ですが、ぶどうは変わらずに発芽をしています。
直接ぶどうをお渡しできるマルシェに行けるような状況になるのか、いつもどおりに出荷できるのかなど心配ごとは尽きませんが、ぶどうは待ってくれませんので、普段どおりに仕事をすすめています。

今年栽培している品種

2020年にひとつぶ堂で栽培している品種をご紹介します。

種無し巨峰

黒系の種無しぶどうです。皮はむいて食べて下さい。
ぶどうの王様、今年もひとつぶ堂の中心品種です。

シャインマスカット

皮ごと食べられるマスカットの香りがする黄緑色の種無しぶどうです。
少しずつ増えています。

ナガノパープル

黒系の皮ごと食べられる種無しぶどうです。
私の住んでいる須坂市にある果樹試験場で育成されたぶどうです。
苗から育てた5年目の木に期待しています。

クイーンルージュ

赤系の皮ごと食べられるマスカットの香りがする種無しぶどうです。こちらも私の住んでいる須坂市にある果樹試験場で育成された期待の最新品種です。去年植えたばかりなので、小さな房でもなったら嬉しいです。

BKシードレス

糖度が高く、酸味が少ない黒系のぶどうです。干しぶどうに向いていると言われている品種です。交配親の‘マスカットベーリーA’の「ベーリー」の頭文字からBと、巨峰’の頭文字からKをとって「BK」となったのが名前の由来だそうです。
今年はじめてできるので、楽しみです。

今後の予定

巨峰、シャインマスカット、ナガノパープルの収穫量が安定してきたら、他にもさまざまな品種を育ててお届けできればと思っています。

2019年9月のマルシェのお知せです

今年も収穫したぶどうを持って、都内のマルシェに販売に伺います!
今年は3つのマルシェに参加させていただきます。
種なし巨峰とシャインマスカット、干し巨峰、ジャム、ソースを販売します。
加えて、ナガノパープルを数量は少ないですが、池上本門寺朝市にて販売予定です。数量限定ですので売り切れの場合はご了承ください。
皆さまのお越しをおまちしています!

9月15日(日) 池上本門寺 朝市

池上本門寺の正門周辺で開催されている、
「池上本門寺朝市」に出店させていただきます。

日程 :2016年9/15(日)
時間:AM7:00~AM11:00
場所:池上本門寺 総門付近 東急池上線「池上駅」徒歩10分

池上本門寺 朝市: Facebook

9月21日(土) 高円寺 座の市

座・高円寺の入口前広場で、毎月第三土曜日に開催されている、
「座の市」に出店させていただきます。

日程 :9/21(土)
時間:AM11:00~PM16:00
場所:座・高円寺「高円寺」駅北口徒歩5分

座の市: HP, Facebook

9月22日(日) M-マルシェ

三鷹駅南口中央通り商店街で定期的に開催されている、
M-マルシェに出店させていただきます。

日程:9/22(日)
時間:AM12:00~PM18:00
場所:三鷹駅南口中央通り商店街

M-マルシェ M-マルシェHP,Facebook