2020年の収穫が無事終わりました。

2020年の収穫が無事終わりました。
今年もありがとうございました。

今年は新型コロナウィルスの感染拡大のため、毎年参加していたマルシェ自体が開催されなかったり、私たちが参加を控えたマルシェもありました。顔をあわせて短い時間でもお話できるのが楽しかったりするので、この点では残念でした。ですが、新型コロナウィルスの影響は世界の人々すべてに共通することだと思いますので、仕方がないことですね。農業は直接人と会う機会もそれほど多くないので影響は少ないほうなのだと思います。

ひとつぶ堂としては、第53回うまいくだものコンクール・ナガノパープルの部にて、長野県園芸作物生産振興協議会長賞を頂けたことがとても嬉しかったです。県外から移住し、何もわからない状態からスタートし、このような形で評価をしていただけたのは、将来の自信に繋がりました。これからも美味しいぶどうを安定して生産し、お届けできるように栽培技術の向上に努めたいと思います。

今年は台風による被害もなく、2019年の春に植えた新品種のクィーンルージュの味見もできるなど、良いこともたくさんありました。来年も笑顔で収穫を終えられるように、冬の準備を進めようと思います。

2020年度のぶどうの販売を始めました。

今年からナガノパープルをお届けできることになりました。多くの方にお届けしたく巨峰とのセット商品のみ、数量限定販売となります。 なお、シャインマスカットとは旬が異なるため別送となる場合がございます。予めご了承ください。

商品一覧

今年は以下の4つの商品をご用意しました。

  • ナガノパープルと種なし巨峰のセット 2kg
  • シャインマスカット 2kg
  • シャインマスカットと種なし巨峰のセット 2kg
  • 種なし巨峰 2kg

ナガノパープルと種なし巨峰のセット 2kg

2016年に苗木を植え、今年ようやくナガノパープルをお届けできるようになりました。ナガノパープルは黒いぶどうでは珍しく皮ごと食べられ、種なしの長野県生まれの品種で、栽培が難しく希少なぶどうです。ポリフェノールが高く栄養面でも注目を浴びています。ナガノパープルと、ぶどうの王様巨峰との黒系ぶどうの味くらべをお楽しみください。

なお、シャインマスカットとは旬が異なるため別送となる場合がございます。予めご了承ください。

ナガノパープルと種なし巨峰のセット 2kg

シャインマスカット 2kg

昨年まではセットでの販売のみでしたが、一年樹が育ったことでお届けできる数が増えましたので今年から単品での販売もいたします。人気のシャインマスカットの芳醇な香りとさわやかな味をお楽しみください。

シャインマスカット 2kg

シャインマスカットと種なし巨峰のセット 2kg

さわやかな味のシャインマスカットと、濃厚な巨峰の味を楽しめます。

シャインマスカットと種なし巨峰のセット 2kg

種なし巨峰 2kg

ぶどうの王様、巨峰の濃厚な味を堪能ください。

種なし巨峰2kg

皮ごと食べられる種なしの赤いぶどうについて

長野県生まれの待望の最新品種、とても期待されている赤いぶどうです。

シャインマスカットを親にもち、種無し皮ごと食べられます。今後順調に生育しましたら、あらためてホームページおよびSNS等でお知らせします。

写真は今年のお盆過ぎの様子です。これから女王様の口紅のように赤く熟していきます。

追記:9月中旬頃の様子です、赤く熟してきました。シャインマスカットとのセット数量限定で販売中です。

紅白シャインマスカットセット 2kg

日照時間と降雨量をグラフにしてみました。

例年では7月20日前後には梅雨が明けるのですが、7月26日現在になっても長野県ではぐずついた天気が続いています。ぶどうには出来るだけのことをしていますが、例年に比べ日照時間は少なく降水量も多そうです。どれほど過去と違いがあるのか、調べておけば今後の参考になるだろうと思ったので、気象データをグラフ化してみます。

気象データの取得とグラフ化

気象データは気象庁の過去の気象データを利用します。長野県須坂市のデータはないので、最寄りの長野市のデータを利用ます。 取得したデータの処理はGoogle Colab上で行います。データの処理はPythonのpandasライブラリを利用します。グラフ出力は、matplotlib を利用します。

実際のGoogle Colab ファイルはこちらです。 自分で気象庁のデータを取得してアップロードしなくてはいけませんが、その他の準備は不要で利用できます。

日照時間について

2017年から2020年までの4年間のデータを表示しています。5月1日から昨日までを表示していますが、2017年、2018年は7月に入ってから日照時間がぐっと増えているのがわかりますが、2019年は今年と似ているように見えます。

そこで、月別の日照時間を比べてみることしました。同じく2017年から2020年です。今年の日照時間は6月までは過去とそれほど違いがないように見えます。7月は2020年のみ24日までの合計を比較しているので少ないのは当たり前ですが、極端に少ないですね。

降水量について

今年の7月の日照時間が短いのは、雨が多いからのようです。7月の降水量が多いのがこのグラフでも見て取れます。

月別で見てみると、2017年のほうがまだ多ようです。

自分でデータを処理してグラフにしてみると、それぞれの年の天気がまったく違うことがよく分かりました。私が就農した2017年からの比較をしていますが、気象庁には過去のデータも膨大な量があるようです。天候に恵まれた年でもあまり恵まれない年でも、いつも美味しいぶどうを作れるように、気象データを活用できるといいですね!

Github はこちら

写真で観るぶどう畑の1年間の風景です。

日々そのときどきの畑やぶどうの様子を撮影してSNSで投稿しても、ぶどうができる様子ってわかりにくいなと思い、去年1年間、畑の様子をおおまかに定点観測してみました。時間の流れとともに、ぶどうがどうやってできるのか写真とともに観ていきたいです。

発芽から

発芽したときはぶどうの芽も弱々しく、しっかりした枝になるのか心配になります。その心配をよそに強い枝になるのがぶどうの生理のようです。

2019/05/15
2019/05/23
2019/05/29

誘引から袋掛けまで

ぶどうの枝をそのままにしておくと房に栄養がいきにくいということで、枝を誘引して更に先端をつまんで切ってあげます。1つの枝に1つの房がつきます。1つの枝には葉が30枚ほどつくことになり、30枚の葉で1つの房に栄養を送ります。

最後の写真では、ぶどうに袋がかかってます。

2019/06/13
2019/06/25
2019/07/04
2019/07/16

収穫後

落葉してから、伸びた枝を短く切り戻します。写真は本せん定前の荒せん定の写真です。これだと芽は5芽くらい残ってますかね。本せん定で、もう少し切ることで畑が去年と同じ形になります。

2019/12/24

というようにぶどう畑の1年間は過ぎて行きます。

少し細かい説明をすると、これらの写真は巨峰の樹にシャインマスカットを休眠枝で高接ぎした短梢仕立ての1年目の畑の写真になります。ですので、少し樹勢が弱く着房数も少ないかもしれません。

しばらく雨がないときは灌水をしています

ぶどうは他の樹と比べて、水が少なくても育つと言われていますが、雨が少ないときには灌水が必要です。
ひとつぶ堂の畑に行われる灌水は二種類です。

設備による灌水

ありがたいことに須坂市では灌水設備が備わっていて、晴れの日が続いたときにはスプリンクラーのように、畑の上から水が撒かれます。地区によって番号が割り振られていて、1つの番号に対して灌水は2時間続きます。

ですので、急ぎの仕事があった場合はずぶ濡れになってもやるしかなくなってしまうので、灌水の予定はしっかり確認しておきたいところです。予定は農道の主要箇所に看板で貼り出されるので、畑へ向かうついでに見れるコースを走る必要があります。

農機具による灌水

設備による灌水に加えて灌水をしたい場合は、スピードスプレイヤー(SS)という防除用の農機具を使って灌水をしています。ひとつぶ堂のSSは一度に600リットルの水を運ぶことができます。用水路から水を吸い上げて、畑に移動してぶどうの木に水をあげます。

計算すると、60リットルの水を半径2mの範囲にあげると、降水量で5mmほどになります。今年もすでに何度も水をあげていますが、効果がすぐ見えるわけではないのが農業の難しいところですね。

灌水の効果

効果は時期にもよって異なりますが、発芽を促進したり、枝の伸長を促したり、粒の肥大を促進したりします。これからの梅雨の時期は灌水をする頻度は下がると思いますが、梅雨が明けて収穫までの間の灌水の有無でぶどうの粒の大きさにも影響してきます。
樹の様子を見ながら適期に灌水し、良いぶどうを作りたいですね。